Dept. of Electrical and Computer Engin., Yokohama National Univ.

SFQ Logic

AQFP Logic

Adiabatic CMOS

Quantum Computing

断熱磁束量子パラメトロン(adiabatic quantum-flux-parametron: AQFP)回路は、
熱エネルギー程度の微小なエネルギーで動作可能な極低消費エネルギー論理回路です。

AQFP回路は、SFQ回路と同様、ジョセフソン接合を用いた超伝導論理回路です。
ACバイアス電流を用いてポテンシャルエネルギーを断熱的に変化させることによって、
スイッチング動作に伴う消費エネルギーを劇的に減少させることができます。
我々はシミュレーションによって、消費エネルギーをわずか6 zJ
(4.2 Kにおける熱エネルギーの100倍程度)にまで低減できることを示しました。
また、熱ノイズを考慮したシミュレーションによってBit-error-rate (BER) を評価し、
高いロバスト性を確認することに成功しています。

さらに、超伝導共振器を用いた測定によって、5 GHzでスイッチング動作している際の
消費エネルギーが わずか10 zJであることを実証しました。
この値は、2011年度のITRS ERDにて実証済みとして掲載されているあらゆる
Beyond-CMOSデバイスの 消費エネルギーよりも、3桁以上小さな値です。

現在は、AQFP回路のさらなる低消費エネルギー化と大規模化に向けた
研究を行なっています。

本研究は、
平成25年度科学技術研究助成事業 基盤研究(S)
「断熱モード単一磁束量子回路の導入によるサブμWマイクロプロセッサの研究」


平成27年度科学技術研究助成事業 基盤研究(S)
「熱力学的極限に挑む断熱モード磁束量子プロセッサの研究」」


より補助を受けております。


AQFP回路と5 GHz超伝導共振器

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