ムーアの法則に従い、CMOS集積回路は動作周波数と集積密度の向上を実現して来ました。
スパコンの世界ランクであるTOP500で2011年に1位に輝いた富士通の京では、
70万個以上のコアを用いて
10 PFLOPS以上の演算能力を実現しています。
しかしながらその消費電力は10 MWを超えており、莫大な電力が必要となります。
さらに、次世代のスパコンであるExaスケールコンピュータをCMOS集積回路で実現すると、
その消費電力は100 MWを超えてしまうという見積が出されています。
この値は、小さな原子力発電所1基分の発電量に匹敵する莫大な電力であり、
送電とコストの観点から非現実的です。
そこで吉川研究室では、未来のハイエンドコンピュータ実現のため、
CMOS集積回路よりもはるかにエネルギー効率の良い、
極低消費エネルギー集積回路の研究を行なっています。
各研究テーマの詳細は左のリストからご覧になれます。